社労士/社会保険労務士鈴木労務経営事務所(東京都新宿区)

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役所について

■言わせて下さい

年配の経営者の中には、いわゆる「役所」に対して異常なまでに嫌悪感を持っている方がとても多く、びっくりすることがあります。

どの社長さんも共通して「いつも偉そうにしている」「こっちは素人なのに、そんなことも知らないのかという態度で上から物を言う」「人間味がない」というイメージを持っているようで、出来れば行きたくない所と思っている方がほとんどのようです。

私個人としては、トータル的に役所の方の対応にそこまで悪いイメージは持っていないのですが、各方面から「最近の役所は対応が良くなった」という言葉をよく耳にしますので、対役所のキャリアがそれほど長くない私でも、昔の役所の対応は相当悪かったであろうことは容易に想像できます。

ただ、現在の役所だけで判断すれば、多くの社長さんが抱いているよりもずっと感じのいい方が多く、中には、民間のサービス業顔負けの対応をしてくれる人もいて、こちらが恐縮してしまうこともしばしばあります。

最近は公務員に対する風当たりも強いので、役所としても国民へのサービス意識をアピールする必要があるということでしょうが、これは非常にいい傾向ですね。

ちょっとグチ
以前よりも対応がよくなったとはいえ、今でも稀に恐ろしく対応の悪い担当者に遭遇することがあります。

昔の体質が抜けきらないのか、圧倒的に、若い方よりも年配の方に対応の悪い人が多いように思います(最近は、ファンキーな金髪頭の若い事務員さんもたまに見かけますが、そういう担当者に限って、やけに親切だったりします(笑))。

仕事柄、提出書類の用紙を大量に頂くこともありますが、最初に取りに行った時に舌打ちされたことがトラウマになっており、あまり枚数が多い時は今でもドキドキしてしまいます。

中でも特にヒドいのは、助成金の申請窓口である特殊法人であると感じます(職員の多くがいわゆる天下り組の方々です)。もちろん、中には非常に親切に対応して下さる方も大勢いるのですが、時として信じられないような口の利き方をする方がいるのも事実です。

税金の無駄使いで悪名高い某雇用能力開発機構などは、日経新聞に、事業主との窓口でのバトルの様子が掲載されていましたが、私も、「話が違うじゃないか!!」「あなたと話をしててもラチがあかない!!」と窓口で大声を上げる人や途中で怒って帰ってしまった人を実際に目撃したことがあります。

私の場合、報酬を頂いて申請代行している関係上、途中で帰るわけにいきませんが、時々、「本人申請ならとっくに帰ってるな」と思う位ムカつくことがあります。

もちろん、基本的には役所の担当者とは仲良くしたほうが申請がスムーズに運びますので、窓口ではできるだけ感情を抑えるようにはしています(とはいえ、たとえ窓口を通過しても結局は別の上級部署で厳正に審査される仕組みなので、下っ端に媚びる必要は全く無いのですが)。それでも、過去に2度だけキレてしまったことがあります。

その時に言われた耳を疑うような衝撃のセリフとは・・・

(至極当然の反論をして)
「あなた、ちょっとおかしいんじゃないの?」

(他の都道府県ではこの書類で受理されたという事実を主張して)
「なんでそうやってウソをつくの?」

 今思い出しても腹が立つ・・・。以上、グチが長くなってしまいました。

また、以前の役所は、電話で問い合わせをしても「窓口まで来てください」と言われたり、窓口で相談してもまともに対応してくれないということもあったようですが、現在は、問い合わせをすれば丁寧に答えてくれることがほとんどです。

しかしながら、役所の方の対応で注意が必要なのは、口が悪いことや態度が横柄なことではありません。横柄な担当者であっても、こちらが少しだけ我慢すれば、実害は無いからです。

本当に怖いのは、「ウソを教えること」がたまにあるということです。

 

仕事柄、法律上の微妙な解釈の問題や珍しいケースの取り扱いなどは、役所に問い合わせることもよくあるのですが、役所の担当者によって回答が180度違うということも決して珍しくはありません。

正直に「ちょっと分からないので、調べてから折り返しお電話します」と言ってくれる方はいいのですが(回答が半日以上後になったり、そのまま電話がないということもよくありますが・・・(笑))、間違ったことでも自信満々の口調で断言してしまう人が結構いるのです。

過去にそういったことが何度かあったため、できるだけ複数の役所に確認をするように注意はしていますが、それでもやはり声のトーンから判断して自信がありそうだと感じればそのまま信用してしまい、後で失敗することもあります。

 

実際、年金相談などでは、昔から、社会保険事務所の窓口で「これでは年金は支給されませんね」と言われて諦めて申請しなかったところ、何年も経った後で、実は年金が支給されることが分かったという例は結構あるそうです。

先日も、ゴールデンタイムのテレビ番組で、年金相談で「年金が〜円支給される」と言われて申請したら窓口で「年金は支給されない」と言われたという方が番組に相談し、その番組が社会保険事務所に問い合わせの手紙を出したら今度は「支給される」という内容の回答が届いて実際に支給されたという、ほとんどコントともいえるドキュメントを放送していました(役所からの回答の手紙もアップで写っていました。たしか、東京のI 社会保険事務所だったようですが、あんな放送をされて大丈夫なのでしょうか・・・??)。

最近では、国が年金額を間違えて、10年以上にわたって多く払い過ぎていただの、少なく払っていただのという恐ろしいニュースも明るみになりました。

世に出ているだけでもこれだけあれば、実際には、役所のミスというのはその何倍もあると考えて間違いないでしょう。

 

役所の人に自信を持って言われるとついつい信用してしまいがちですが、全てを鵜呑みにせず、自ら調べるなり複数の役所に問い合わせるなどして、できるだけ確認をとるようにして自己防衛することが重要であるといえるでしょう。

未確認情報
私の聞いた話では、社会保険事務所の年金相談員は、一般人(公務員でない)も多く、年金相談員になるための研修期間はたったの2週間だそうです。2週間前まで素人だった人が、一生貰う年金の相談に乗っていると考えるとかなり恐ろしい状況ですね。

年金相談員以外でも、各役所の窓口業務を担当している方の中には、いわゆるパートの方の方も結構いるようで、実際、話をしていて全然とんちんかんなことを言われることもたまにあります(下手に指摘して機嫌を損ねても面白くないので、いちいち突っ込みませんが・・・)。

余談ですが、役所の方とお話する時に効果的なのは、電話であれば担当者の名前を聞く、窓口であれば名刺を頂戴することです。公務員というのは、名前が出ると途端に慎重になり対応がガラリと変わることもあります。

また、過去に、役所の人との雑談の中で、私の父が会計検査院にいたことがあるという話を何気なくしたら、手の平を返したように急に腰が低くなりペコペコし始めびっくりしたことがあります(会計検査院とは、役所がきちんと仕事をしているかの調査を行なう、行政から独立した機関ですが、役所の中でも偉い人ほどこの名前を過剰に怖がるようです)。どうしても我慢できないことがあった際は、「今度、会計検査院で働いている友達に聞いてみますよ」くらい言ってみるのもどうでしょうか。ぜひお試しください(笑)。

 

秘密兵器
役所の判断に不満があった場合の対処法については、行政不服審査法による異議申立て・審査請求といういった方法があるのは、行政手続きに詳しい方であればご存知でしょう。

ところが、もっと手軽で、専門家でもほとんど知らない、とっておきの秘密兵器があるのです。それは、これです。

ここに電話やメールで相談することで、総務省の人から役所の担当者へ直接連絡がいき、指導をしてくれるという仕組みです。上記の行政不服審査法による手続と違い、法的な強制力は全くありませんが、これは非常に使えます。

ここに相談したことで解決した事例を見ると、結構複雑な案件も解決していますので、どんどん利用するべきでしょう。この事例を見るだけでも、役所がいうことは必ずしも「絶対」ではないことが分かります(【郵政関係】の事例など、フザけ過ぎていて思わず笑ってしまいますが・・・)。

国民全員が目を光らせることで、我々の税金の賜物である行政をより良くしていきましょう。

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